クラスプ交換 ~真珠ネックレス編~
世田谷区からご来店のお客さまのオーダー!
「40年前の真珠ネックレスのクラスプ=金具を交換して!!」
御意!!
いにしえの "舟形" クラスプ = 留め具の交換
真珠ネックレスの糸が切れた時に、同時にリクエストされるのがこの "舟形" 留め具の交換です。
現在主流のものとは違い、"ひっかけ+さし込む" という、やや使い勝手の良くない "舟形" クラスプ。
現在主流のものは、" さし込む" と、カチッ! と気持ちの良い音のするもの。
材質はシルバー925。
ロジウムを表面にコーティングして黒くならないようにしてある。
ポイント
- 真珠ネックレスの留め具交換は、通してある糸・ワイヤーを抜く必要があるため、この度のような切れた時行うのが経済的です。
- 通してある糸の寿命は、10年もつものもあれば、3~5年で伸びてしまうものもあります。
舟形留め具 より真珠を外し、新たなクラスプに移植
ご用意したクラスプはこちら。
クラスプ中央に真珠にさし込む "芯" が立っている仕様。
まずは湯につけます
熱を加え、珠を外します。
結構深くしっかり付いております。
注意 !! 力任せに真珠の珠を取ろうとすると、芯が折れます。 その折れた芯が、珠の中に残ってしまうと大事になります。 慎重な作業が必須となります。 |
新留め具に珠を接着いたします。
- いにしえの旧留め具の芯は、現在のものより細い場合が多いので、真珠穴あけ専用ドリル歯で珠穴を拡張いたします。
- 真珠に適した接着材を用い、半日絶対安静にいたします。
真珠専用糸 又は コーティングステンレスワイヤーでつなぎます。
<真珠専用糸の長所>
- 首に着けた時のラインが綺麗。
- 切れた時にバラバラにならない。※「まとめ」に補足。
<真珠専用糸の短所>
- 熟練した者が行う必要がある。
※きちんとテンションがかかった状態にしないと、珠と珠の間にすき間ができる。
<コーティングステンレスワイヤーの長所>
- 短時間で作業が完了する。
- 引っ張る力にはとても強い。
<コーティングステンレスワイヤーの短所>
- 首に着けた時のラインがやや丸みを帯びる
- 切れた時にバラバラになる。
まとめ
ばあちゃん・ママより譲り受けた真珠のネックレス。
やはり時代の流れを感じる部分もあります。
また、経年劣化は避けられません。
よって、糸と留め具は消耗品と考えてください。
「三年で糸交換をご推奨します」と言う業者もおりますが、三年以上は大丈夫と存じます。
但し、10年以上というのは、ネックレスの中央から ブチッ! と切れるリスクも高くなります。※専用糸であってもバラバラになる。
通常、真珠ネックレスが切れる場合は、大半 留め具と真珠の接続部分 です。
経年劣化が進みますと
「抱っこしている子供が軽く引っ張っただけで切れる」 と、なります。 |
では、どのタイミングで糸交換をするか?
真珠ネックレスの中央付近の珠を両手でつまんで引っ張り、伸びすき間ができたら
" その時" となります。
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