ティファニィーシルバーリングのサイズ直し&磨き直し
地元狛江市のお客様からのオーダー !!
「娘に譲るのでこの指輪サイズ直しお願いします」
承りました。
真っ黒なので “ひと手間” 加えましょう♪
シルバー製幅広リングのサイズ直しは大変 ?
まずはビフォー・アフターご覧くださいませ。
サイズアップですので、切断してシルバーのブロック3mm程度を溶接 = ロー付け致します。
どこを切断し、ロー付けしたかわかりますか?
ピッカピカでしょ ♪
サイズを直した部分わかります ?
完璧ですよね ♡
幅12mm超える幅広のティファニィーシルバー製リングのサイズ直しは大変です。
通常、”かまぼこ” と言われるマリッジリングの幅は、3mm程度のものが大半です。
約4倍の幅となりますね。
なにがどう大変なのか?
シルバーの特性といたしまして、文字に致しますと、「全体に熱が行き渡らないと、溶接が綺麗に仕上がらない」となります。
指輪で言いますと、幅が広くなればなるほど、指輪全体に熱を行き渡らすことが難しくなる。
と言えます。
もっと言いますと、サイズアップなので、切断して 幅3mm・長さ2cm弱のシルバーの塊を溶接します。
プロパンガス + 酸素を加えた炎を出すバーナーを使用致します。
プラチナの塊でも溶かすことのできるバーナーです。
通常のマリッジリング×5倍の幅広リング。それもシルバー製。
熱の伝わりの悪いシルバー。
しつこく言います。それも滅茶苦茶に幅広の指輪です。
このように問題山積みのシルバー製の指輪全体に、まんべんなく熱を加えなければ、サイズ直しが成立しない。
となります。
熱を加え過ぎれば指輪溶ける。
熱が足りなければ、溶接が中途半端になる。
それもティファニィーときたもんだ。
この度の件、これのみのお話でございましたら、お受けしなかったかもしれません。
お受けした最大の理由は、お客様が私を信頼してご依頼くださっているのが、ハッキリと感じ取れたからです。
やはり、ここなのです。
ティファニィーなので契約締結 ?
通常の廉価版シルバー製リングの価格は、数千円~2万なにがし円 位が大半かと存じます。
しかし、ティファニィーリングはこの価格帯ではございません。
いわゆるもっと高額となります。
だからこそ、この度のサイズ直しの契約が締結したと言えます。
過去の加工事例をご覧くださいませ。
hoo 3カラーリング サイズ直し>> |
こちらの件、横浜の山下公園の近所に住むお客様です。
高速を飛ばして我が店にご来店頂きました。
当店、狛江市という所にございます。
海など見えませんし、ありません。
こちらのお客様に私が申し上げた事は「仮にサイズ直しが綺麗に仕上がったとしても、料金はもう一本買えるほどになりますよ」と。
理由は、3連リング 且、メッキ仕上げという、いくつも工程を成功させなければ完了しない、とんでもない仕様の指輪なので。
製作販売店側もサイズ直しなどさらさら考えておらず、サイズ展開 = サイズごとにバックオーダーを用意して販売しているとお見受けいたしました。
お客様「お金の問題ではなく、つけなければならないのでお願いします」と。
横浜の山下公園付近から高速を飛ばして我が店に来て頂きました。
そして、お金が かかってもいい。
しかも、この指輪でなくてはならない。
いわゆるプライスレスな指輪。
断れなくなったので、いや失礼、断る理由が無くなったので、お受けいたしました。
話が長くなりましたが、結論は “製品として安いシルバー製のリングですが、加工は大変。よって購入価格と加工代金が等しくなることもある”
お金だけにフォーカスを当てた話では、高額なティファニィーの指輪だからこそ、この度の契約が成立した。
と、なります。
もう一つの問題点 = 溶接痕の処理
シルバー製、幅広指輪のサイズ直し = サイズアップの場合、溶接痕が目立つことがございます。
過去の加工事例をご覧くださいませ。
e.m. リング サイズ直しをしてみました>> |
サイズアップの場合、先程申し上げた通りシルバーの塊 = ブロックを溶接しヤスリで削り、磨き上げます。
この場合、ご覧頂いたように薄っすらと痕が目視で確認できます。
見る人が見なければわからないレベルかもしれませんが。
わかりますか?
ご覧のように “つちめ” のようなテクスチャーが、リング全体に入っているので仕方ないのですが・・・。
そこでもう ひと手間 加えます
お客様がお嬢様をお連れになられ、サイズ計測のためご来店下さりました。
とてもキュートなお嬢様。
ティファニィーとは言え、こんな汚い いや失礼、こんな色をした指輪をキュートなお嬢様に なんて・・・ 気の毒。
まして、溶接痕のあるティファニィーリング なんて・・・。
よって、もうひと手間加える事にいたしました。
ロジウム処理はNG !
通常、溶接痕を消す。
というより、クールに輝かす = ピッカピカに仕上げる場合は、ロジウム処理 = ロジウムメッキを行います。
しかし、エルメスのシェーヌダンクルブレスやこのティファニーリングなどに、ロジウム処理をいたしますと風合いが変わります。
オリジナルの状態からかけ離れてしまいます。
よって、安易にロジウム処理をすることは NG !!
では、どうする ?
それは秘密。秘密です。当店30年のノウハウです。
では、今一度完成品をご覧くださいませ。
溶接痕を残さずピッカピカにする。
それもオリジナル状態に見劣りすること無き状態に仕上げる。
そして、黒く変色しないように ひと手間 加える。
30年のノウハウを活かした、これ以上は存在しないレベルのサイズ直し。
それも一流ブランドのティファニィーを攻略。
いや、いえ、信頼してご依頼頂いたお客様のおかげと思っております。
またひとつ引き出しを増やすことができました。
技術・実績という財産を増やして頂きました。
改め、心より
ありがとうございました。
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